米国の調査会社である、コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(CIRP)がまとめた調査(PDF)によると、今年1~3月期に米国で新たに利用開始されたスマートフォンの台数は、基本ソフト(OS)に米グーグルの「アンドロイド(Android)」を搭載する端末が最も多かった。
AndroidとiOSのシェアが逆転
アンドロイド端末の比率(シェア)は53%で、このあと、米アップルの「iOS」(アイフォーン)が42%で続いた。
これに対し、米マイクロソフトの「ウィンドウズフォン」はわずか1%、カナダの「ブラックベリー」も1%で、残りの3%は音声通話を主な機能とするベーシックフォンだった。
アップルが現行のアイフォーン「5s」「5c」を発売したのは昨年9月20日。その直後の10~12月期におけるiOSのシェアは48%で、アンドロイドの46%を上回っていたが、この1~3月期は逆転した。
一方で1~3月期の期首と期末を比べると、iOSは規模でアンドロイドに負けるものの、成長率は上回っている。アンドロイドの期首におけるシェアは43%で、これが期末には53%に達した。これに対しiOSは30%から42%に上昇した。
ただし、これは米国人を対象に行った1~3月期のアンケートの結果にすぎない。
別の調査会社が先頃まとめたスマートフォンの世界出荷台数統計を見ると、2013年の1年間におけるアンドロイドのシェアは78.6%で、iOSの15.2%と大きな開きがある。前年に比べたアンドロイドの出荷台数伸び率は58.7%だったが、iOSは12.9%にとどまっている。
なおCIRPの分析によると、米国市場はすでにスマートフォンが飽和状態にあり、今後はベーシックフォンからの買い替え需要に期待できない。将来の成長のカギを握るのはまだ携帯電話を手にしていない新たな顧客層だと同社は指摘している。
人気ゲーム、他社に先駆け自社で販売
そうした中、アップルは、ゲームアプリを使ってアンドロイド端末との差異化を図ろうとしていると米ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。