800円フレンチにハラール食、
こんなことになっている大学の学食

メニュー、サービスを競い合う“大学競争”

2014.04.11(Fri)麻生 千晶

 また、文京区の東京大学本郷キャンパス銀杏メトロ食堂では「ベジタリアンメニュー」を提供している。東京大学の同食堂では、植物性の材料で作られた定食のほか、おかずの小鉢にも「Veggie」のマークを貼付。どのメニューが植物性の食材のみから作られているのかを一目で分かるように工夫している。

 厳密なルールに基づくハラール食や、ベジタリアンメニューの提供は、通常の学食と比べてコストも時間も、人手もかかる。このような特別食は取り扱わない方が学食の運営負担は少ないだろう。

 それでも特別食を取り入れる日本の大学は増え続けている。その背景には「海外留学生を取り入れたい」という大学の思いがある。

 すでに欧米では、多くの大学でハラール食やベジタリアンメニューが導入されている。世界的にはグローバルに学生が大学選びや留学先選びをする現代、優秀な海外留学生に「選ばれる大学」になるためには、多様な宗教やポリシーを考えたキャンパスを整えることは必要不可欠なのだ。

「100円」朝食で学生の食生活をサポート

 学食を使って学生の生活リズムを正そうとする大学もある。

 京都府や滋賀県にキャンパスを持つ立命館大学は、同大学の学生・大学院生を対象に「100円朝定食」の提供を開始し、話題を呼んでいる。学生の約半数が一人暮らしである同大学では、これまでも260円で朝定食を提供していた。しかし、大学が行った朝食に関するアンケートの結果、約4割の学生が「朝食を摂らない日もある」と回答した。

 朝食を抜いた不規則な生活リズムや栄養の偏りは、体調不良に繋がることもあることから、保護者からの心配の声も多く寄せられた。そこで考えられたのがこれまでの260円朝定食から大きく価格変更した「100円朝定食」だ。父母教育後援会からの支援で160円の差額をまかなうことで、ご飯にお味噌汁、3品のおかずを付けた充実の朝食メニューが可能となった。

 この定食は、試用期間だけで1日に約300名の学生に利用された。また、9時以降の学食の利用者数は昨年と比べて減少した。これまでは9時台に朝食を食べていた学生が、この定食を利用したことで8時台に朝食を食べるようになった結果ではないかと同大学は推測している。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る