2月14日、ミュンヘン安全保障会議で演説する英国のスターマー首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
[ロンドン発]キア・スターマー英首相は2月14日、ミュンヘン安全保障会議の演説で「北方側面を守るためJEF(英国が主導する合同遠征軍)参加国と協力している。北極圏へ空母打撃群を展開する」と英国の「ハイ・ノース(極北)」戦略を強調した。
その3日前には、ジョン・ヒーリー英国防相が、ノルウェーに駐留する兵員数を現在の1000人から2000人に倍増させる方針を示している。
急ピッチで進む「極北」シフト
JEFは2014年の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で発足が合意されたものの、NATOの枠組みとは別に参加国の意思決定によって迅速かつ柔軟に展開できる「有志連合」。英国をはじめ北欧5カ国やバルト三国、オランダの計10カ国が参加している。
「ノルウェーとの間で英国史上最大の軍艦建造協定を締結した。英海軍を刷新する。ロシアの潜水艦を追尾し、海底インフラを守るための艦隊をつくる。北極圏やバルト海の他の同盟国とも同じレベルの協力関係を築きたい」とスターマー氏は意気込んだ。
スターマー氏は今年、空母プリンス・オブ・ウェールズを中心とする空母打撃群を北大西洋と北極圏に展開することを発表した。米国、カナダ、その他のNATO同盟国とともに活動することで欧州と大西洋での安全保障への強いコミットメントを示してみせた。