クリーンエネルギーへの移行や先端技術の構築に不可欠な重要鉱物
クリーンエネルギーへの移行や先端技術の構築に不可欠な重要鉱物資源を巡る新たな“グレート・ゲーム”の幕開けを意味する。しかし日米欧は現在、重要鉱物のサプライチェーンにおいて中国に危険なほど依存している。
英シンクタンク、ヘンリー・ジャクソン協会の報告書『北極圏の争奪戦:重要鉱物、戦略的アクセス、西側の団結』でヘレナ・イヴァノフ博士は「西側は電気自動車(EV)、再生可能エネルギー、先端防衛技術に不可欠な重要鉱物の供給を中国に過度に依存している」と指摘する。
中国は世界の重要鉱物供給の60%、加工能力の90%を支配し、この独占的地位を日本や米国に対する輸出制限という形ですでに“武器化”している。領有権がないのに「北極近傍国」と称し「氷上のシルクロード」を通じてインフラ投資や科学研究の名目での拠点確保を狙う。
中国が輸出制限したゲルマニウムとガリウムは現代のハイテク産業や防衛産業、クリーンエネルギー技術において「産業のビタミン」とも呼ばれる、極めて重要な戦略物資。ガリウムは高速通信の基地局や軍事用レーダーにも使われる。