「2029年までは米国は内向きでしょう」
──トランプ政権は2029年1月に終わりますが、トランプ的なるものはその後も根強く米国に残っていくとご想像されますか?
ウォーカー:「トランプは原因ではなく症状だ」とよく言われますが、トランプ氏がなぜ選ばれるのかというと、彼が一般的な米国人の気持ちを代弁しているからです。これは官僚やエリートの視点とは異なります。
ということは、きちんとエリート以外の米国人と政治家たちが意思疎通できていれば、トランプ氏は選ばれないということです。トランプ大統領も6月で80歳です。若い世代の政治家が出てこないと米国は変わりません。
そして、中間選挙が迫っています。通常は中間選挙で野党が躍進します。でも、大統領令を連発したり、最高裁に退けられるまで一方的な政策を推し進めたりするトランプ政権を前に、今の米国の議会は機能していません。本来は関税政策も何もかも議会で決めて進めるのが民主主義です。
少なくとも、2029年まで米国は内向きでしょう。これに世界は悩まされると思います。
ジョシュア・W・ウォーカー(Joshua. W. Walker)
ジャパン・ソサエティー理事長兼CEO
1981年生まれ、2歳から18歳までを日本で過ごす。リッチモンド大学を卒業後、イェール大学大学院で修士、プリンストン大学大学院で政治学博士を取得。米国務省及び国防総省勤務を経て、ユーラシアグループでグローバル戦略事業部長兼日本部長を務めた。2019年12月より現職。
長野光(ながの・ひかる)
ビデオジャーナリスト
高校卒業後に渡米、米ラトガーズ大学卒業(専攻は美術)。芸術家のアシスタント、テレビ番組制作会社、日経BPニューヨーク支局記者、市場調査会社などを経て独立。JBpressの動画シリーズ「Straight Talk」リポーター。YouTubeチャンネル「著者が語る」を運営し、本の著者にインタビューしている。