急激なウォン安進行で韓国の産業構造が完全に機能不全に陥る可能性
さらに深刻な問題は、1ドル=1,500ウォンが実体経済に及ぼす影響である。
エネルギーと原材料を全量輸入に依存する韓国経済の構造上、原油価格の急騰とウォン安が重なった現状は、企業の製造原価急騰に直結する。特に韓国の主力産業がエネルギー消費量の膨大な半導体や鉄鋼などの製造業に集中している点が致命傷となっている。
イラン戦争でホルムズ海峡が封鎖された場合、原油やガスの“サプライチェーン麻痺”は、単なるコスト上昇にとどまらず、国家基幹産業の稼働停止という破滅的な状況を招きかねないのだ。
かつてはウォン安が輸出競争力を高めることもあったが、今は違う。高いドルで部品を買い入れる必要がある「輸入誘発型輸出構造」のせいで、売っても利益が残らない採算悪化の沼に陥っている。
これは直ちに電気・ガス料金などの公共料金引き上げと物価高騰を招き、庶民経済を景気後退下のインフレである「スタグフレーション」の恐怖へと突き落としている。