首相への不信感を植え付けることで民主主義国家内部の分断を煽る

 対米工作は151アカウントからなる最大のクラスターで、トランプ氏がフェンタニル危機を悪化させたと主張する一方、米国市民を装う別のアカウントは「中国には責任がない」と中国擁護論を展開。新疆ウイグル、チベット両自治区や香港における中国の人権侵害を否定していた。

 対中批判に反論する偽アカウントは全米民主主義基金などの団体が中国を弱体化させるために「台米共謀」を企てていると主張。国外のウイグル人活動家を標的にし、カナダや日本で反ウイグル感情を高めようとしていた。

 また偽アカウント群は、トランプ氏が支持を表明した中道右派・国民党のナスリー・アスフラ氏が僅差で当選したホンジュラス大統領選で米国が票数を操作し、介入したと非難した。米国の同盟国フィリピンの通称ボンボン・マルコス大統領を「不当な指導者」と抗議するハッシュタグを拡散していた。

 中国が日本の自民党政権や首相に「軍国主義者」のレッテルを貼り、SNSを通じて国内外の世論を誘導しようとする動きは日中関係の緊張を反映している。特定の政治指導者への不信感を植え付けることで、民主主義国家内部の分断を煽っていた。