東京都内で「別学から共学へ」の志望校選びが顕著になっているワケ

 また、コロナ禍の2021年~2023年ごろまでは、それ以前に高かった「共学校(≒多くの大学付属校)人気」の上昇から、系列大学を持たない男女別学(男子校・女子校)の進学校の人気が高まっていましたが、2024年~2025年には、再び共学校人気が上昇する傾向が一部に見られました。そして、2026年入試では、その人気傾向が顕著に表れました。

 先に「東京都内は受験者数が増加」と述べましたが、その増加分のほとんどは共学校の受験者増によるものです。大学付属校の人気動向は、増加校と減少校が“まだら模様”になっていますが、中堅大学(日本大学や東海大学など)の付属校には増加傾向が見られました。

 また、東京都内の共学校には、「21世紀型教育」や「世界標準の教育」などと称され、例えば「IB(国際バカロレア)プログラム」(開智日本橋学園ほか)や「ダブルディプロマ(海外の高校と日本の高校の両方の卒業資格を得られる)プログラム」(文化学園大学杉並ほか)などを導入し、新たな教育の実践を標榜する共学校の人気増が目立っています。

 ほかにも、世界の私立高校のネットワーク「ラウンドスクエア」加盟校(八雲学園など)や、「ケンブリッジスクール」認定校(芝国際工学院大学附属など)、共学の中学を新設した学校(英明フロンティア羽田国際など)、新たに共学化した男子校・女子校(日本学園→明治大学付属世田谷など)、新たに大学付属校や系属校となる学校(北里大学附属順天など)、といった新たに保護者の期待が寄せられる学校が数多くあるため、これらの学校の受験者増が、都内の受験者増の多くを担っている状況です。

 こうした小学生の保護者から新たな期待を寄せられる学校が、いまの中学受験市場全体を活気づけているという見方もできるでしょう。

 この共学校(≒大学付属校)人気は、神奈川県の共学校にも共通します。県内の女子校の多くが志願者を減少させている一方で、その分の人気が共学校に流れているようです。