2030年までの長期政権が視野に入った高市政権
また、自民党が単独で3分の2超を確保したことで、高市政権の長期継続も視野に入る。内閣支持率を高めの水準に維持できれば、高市首相は2027年秋に控える自民党総裁選に有利に臨むことができる。安倍元首相が2015年の総裁選でなし得たように、無投票による再選となる可能性もある。
また、従来は高市首相が次の自民党総裁選を乗り越えても、2028年夏の参院選が山場になるとみていた。だが、衆議院において単独で3分の2超を確保したことで、状況は変わった。参院選の結果いかんにかかわらず、自民党は予算や法案を成立させることができる。
もちろん、内閣支持率の低下などで自民党内の政局が流動化する可能性はあるものの、政権自体は維持されやすい。衆議院において内閣不信任決議案が成立する可能性もほぼゼロだ(早期解散のインセンティブもない)。
また、石破前首相の事例をみても分かる通り、自らの意思によらず自民党総裁を辞任に追い込むハードルは高い。すなわち、衆議院議員任期満了や、次の次の自民党総裁選を控える2030年頃まで、高市政権が長期継続する可能性が出てきたということだ。
繰り返しになるが、衆議院での3分の2超の確保、そして自民党内での求心力の高まりにより、高市首相は自らが望む政策を推進しやすい状況になった。高い内閣支持率を維持して長期政権を目指す上でも、公約など政策実現を極力図るだろう。
高市首相は2月9日の総裁会見で、「責任ある積極財政」「安全保障政策の抜本的強化」、「政府のインテリジェンス機能の強化」などの重要な政策転換が国民の信任を得たと繰り返し強調、公約を実現する強い意志を示した。マーケットからの信認の確保を大前提としつつ、拡張的な財政政策を推進しよう。特に、2026年夏までの半年ほどが、「責任ある積極財政」の実現へ向けた山場となる。予算関連法案、消費減税(国民会議)、骨太方針、概算要求の動向が注目される。