若い世代で「反日」的な歴史認識の見直しが進む?

 韓国の大学の教え子たちと話していても、対日感情の変化を感じる。かつては「韓国の歴史観に合わない考え方は受け入れられない」という意見が多かったが、いまは、「日本人との会話で歴史を話題にして、日本人の歴史観を教えてもらうのが一種の楽しみでもある」といった声を聞くことすら増えている。

 もちろん、そんな若者たちも、日本人から「韓国が近代化されたのは日本統治があったから」と意見されると、複雑な思いに駆られることもあるようだ。それでも、旅行や音楽、映画、ファッションなどを通じて日本のカルチャーにどっぷり浸かっている若い世代にとっては、日韓で歴史認識の違いが生まれる背景に目を向け、過去の日本批判一辺倒の歴史認識については見直したり考え直したりする必要があるとの思いに至るのだという。

 たしかに、韓国社会が歴史認識問題において柔軟になり、日本も韓国の姿勢を受け入れることができれば、ともに中国からの脅威にさらされている中、良好な関係を維持しやすい環境が整ってきているのかもしれない。だとすれば、日本でこれから高まる可能性がある改憲の議論についても、韓国社会は冷静に受け止めてくれる可能性もある。韓国にしてみれば、日本の改憲がむしろ中国に対する牽制となり、自国にメリットがもたらされれば良いのだから。

 ただ、その方向に進むのは綱渡りであろう。韓国人の日本に対する好感度は過去最高の56.4%であるが、半数を超えた程度で、50代に至っては45.6%にとどまっている*3

*3韓国人の日本に対する好感度 過去最高の56%も調査対象国中ワースト(聯合ニュース) - Yahoo!ニュース

 折しも、2月22日には「竹島の日」がやってくる。日韓双方が「自国固有の領土」と主張している竹島(韓国名:独島)であるが、竹島が日本に編入された日を記念する式典に高市首相は出席するのか、あるいは代理を派遣するのか。もし、高市首相が出席した場合、李大統領はどのような反応を示すのか。

 高市・自民が圧勝した日本との距離感を、韓国はいま、慎重に測ろうとしていることだろう。