トランス女性が参加すれば女性スポーツは壊滅的な結果に

──ただ身体を検査するのではなく、精神医療系の専門医に入ってもらって検査するのですね?

森田:そうです。ただ、こういう答え方をするとトランスジェンダーという診断が下りやすいという答え方のマニュアルまで存在しますから、医療従事者も見極めは慎重に進めるべきです。

──トランスジェンダーの方が、スポーツの分野で元の自分の性別と反対の性別で競技に参加して賛否両論が巻き起こるケースについてデブラ氏は言及されています。

森田:性別で肉体に大きな違いがあることは間違いありません。プロスポーツになるほどはっきりした違いが出ます。ホルモン剤で身体の状態をコントロールしても男性の身体を持つ人は、骨格、筋肉量、肺活量などで圧倒的な差があります。

 トランス女性(もともとは男性だったトランスジェンダー)が女性スポーツに参加すれば、女性スポーツは壊滅的な結果になります。生まれながらの性別で競技に参加しなければ、女性スポーツは守れないと私は思います。

森田 成也(もりた・せいや)
大学非常勤講師・経済学者
主要著作に、『資本主義と性差別』(青木書店、1997年)、『家事労働とマルクス剰余価値論』(桜井書店、2014年)、『マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論』(慶應義塾大学出版会、2021年)、他多数。主要翻訳に、キャサリン・マッキノン『女の生、男の法』上下(共訳、岩波書店、2011年)、マルクス&エンゲルス『共産党宣言』(光文社古典新訳文庫、2020年)、他多数。

長野光(ながの・ひかる)
ビデオジャーナリスト
高校卒業後に渡米、米ラトガーズ大学卒業(専攻は美術)。芸術家のアシスタント、テレビ番組制作会社、日経BPニューヨーク支局記者、市場調査会社などを経て独立。JBpressの動画シリーズ「Straight Talk」リポーター。YouTubeチャンネル「著者が語る」を運営し、本の著者にインタビューしている。