人口減少時代のアマチュア野球に求められる姿勢

和泉:日本人はなんでも右肩上がりじゃないと納得できないのかなぁと思いますね。

 結局、子どもの数が減っていき、それに合わせて高校の数も減っていくから、必然的に部員数が減少していくのは、自然な流れです。

 ただ、日本人はやっぱり野球が好きで、高校野球も好きなんだと確信しています。プロ野球の観客動員数は今でも絶好調ですし、甲子園も満員御礼でしょう。野球熱は冷めていないと現場からは感じます。

 確かに、高校によって、部員数が二極化している現実はあります。強豪校は試合に出られない選手がたくさんいるのに、9人すら集まらない学校も存在する。この間、以前私が指導していた山口県に行き、現地の先生方と話しましたが、地方はかなり部員確保が大変な様子が伝わってきました。

 加盟校間の格差解消は必要なのでしょうが、現場の私はそれについて云々する立場にないと思います。ただ、もっと野球をやりたい、もっと打席に立ちたいと考えている選手たちを結果として押さえつけてしまいかねない施策に対しては、クエッションな部分もあります。ただ、7イニングがいい!と思う選手もいるでしょうから、何とも言えませんね。

──報告書の中では、「社会の中の高校野球」というようなフレーズが頻発します。人々の価値観が大きく変化していく中で、それに対応する姿勢を示そう、という意志を読み取りました。