現行法でも「危険運転」に問えるはず

 法改正がなされるまで、高速度類型の事故は直線道路において、この大分の事故の判例が先例となって良いのでしょうか。法制審が数値基準の試案が出されておりましたが、法改正が行われればその基準に該当することとなるのは明確です。

 目の前に見える法改正と現行法でこんなにまで差が生じることは到底納得出来ません。

 すでに事故に遭っている被害者がいます。遺族がいます。暴走運転による事故は、残念ながら数多く発生しています。法改正が実現するまでに、新たな被害者や遺族が生まれてしまうことは否定できません。このまま福岡高裁の判決が確定すれば、そういった被害者や遺族が、皆、社会常識からかけ離れた判決のために、泣かされてしまうことになります。

 また、数値基準が設けられてもそれ以下であれば、194キロでも過失なのだからと捜査を諦めることにも繋がります。絶対にこのままで終わってはいけません。

 これまでの大分県警や大分地検の捜査は並大抵のものではなかったと思います。それが、福岡高裁の判決で、この5年間が一瞬にして振り出しに戻りました。

現場で献花する遺族

 大分地検の被害者に寄り添い、なんとか相手を重い罪にという思いを私は知っています。現行法でもまだやれる可能性はあると思っています。是非、検察庁内でも議論して、上告していただきますよう切に願います。

 遺族を代表して陳述書を提出します。これは、遺族全員の願いです。

(「陳述書」の引用ここまで)

*****

 あの日から間もなく5年、遺族はまさに、「過失運転」と「危険運転」のはざまで揺らぐ司法の判断に翻弄され続けてきました。

 そして、当時19歳だった被告の男も、刑事処分が確定しないまま24歳になりました。

 なぜ、交通事故裁判では一般市民の常識が通用しないのか。

 ぶつかるまでまっすぐに走ることができれば、一般道で時速200キロ近い速度を出してもよいのか……。

 最高裁にはここで真っ当な判断を下してもらいたいと強く思います。