金利が上がるとなぜ含み損が出る?
額面が100円で、毎年末に1%の利息が受け取れる10年国債を考えます。
このとき、額面が100円なので国債の価格は当然100円なのですが、債券価格をキャッシュフローの現在価値として計算してみます。
金利が1%なので、1年後に受け取れる利息1円の現在価値は、約0.99円です。0.99円を金利1%で1年間運用すれば、0.99×1.01=1円になるということです。
同じように、2年後に受け取れる利息1円の現在価値は、約0.98円です。0.98×1.01×1.01=1円になります。
これを10年目まで繰り返していくと、結局、キャッシュフローから計算した債券の現在価値は次の表のようになります(10年目は利息に加えて元本償還の100円が含まれていることに注意してください)。
図表:筆者作成
小数点以下3桁で切っているのでキャッシュフローの現在価値を単純に足し合わせると100と少しズレますが、これは計算式上は厳密に100になります。
このように、金利が変わらなければ額面とキャッシュフローの現在価値は一致します。
さて、ここでこの国債を買った直後に金利が2%に上がったとします。このとき、キャッシュフローの現在価値は次のようになります。
図表:筆者作成
100円で買った1%の国債が、直後に金利が2%になると債券価格は約91円になり、約9円の損失が出ることになります。これが国債(債券)の「含み損」です。