地下鉄名古屋大学駅直結の「東海国立大学機構Common Nexus」、通称「ComoNe(コモネ)」も、大学関係者以外にも開かれた施設だ。駅からまっすぐ伸びる地下の「パサージュ」を中心として、左右にラウンジやギャラリーが展開し、吹き抜けの上両側に、地上の並木の緑が垣間見える。
屋根の上に登ると芝生の「谷戸広場」がひろがり、その東西両端がめくれ上がって地下に窓を開いていることが分かる。北は名古屋大学中央図書館、南は豊田講堂(設計:槇文彦)の広場に続く、広大なグリーンベルトが形成されている。
「東海国⽴⼤学機構Common Nexus」地下のパサージュ。本棚とソファのある「ROOTS BOOKS」や売店、キッチンやギャラリーなどが並ぶ。設計/⼩堀哲夫建築設計事務所(写真:飯⽥彩)
路面電車が2階に乗り入れる駅ビル
広島では、JR広島駅と南口駅前広場の再整備が進行中だ。全体の完成は2028年度末の予定だが、2025年8月にはJR西日本による駅ビルが完成し、2階のJR改札と路面電車の停留所が建物内でつながった。「路面」電車が「2階」に乗り入れる驚き。ホームには柵も改札もなく、乗り換えもスムーズだ。
「路面電車のりば」は吹き抜けのアトリウムになっており、駅ビル3階のブリッジや両サイドの「雁木テラス」から見下ろすことができる。「雁木(がんぎ)」とは、川岸に船を着けるための階段のことで、水の都・広島を象徴する構造物だ。地元で親しまれてきた路面電車と歴史ある水運のイメージを、真新しい空間の中で重ね合わせている。
「雁木テラス」から路面電車のりばを見下ろす。フェンスも視界を遮らないガラス張り。「広島駅南⼝ビル」設計/⻄⽇本旅客鉄道、ジェイアール⻄⽇本コンサルタンツ、東畑建築事務所、SUPPOSE DESIGN OFFICE、⼤林組、広成建設(写真:萩原詩子)
以上、駆け足で10作品を見てきたが、あなたが心惹かれた建築はあっただろうか。以下に作品名をまとめておく(紹介順)。
・⼤屋根リング
・null²
・霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ
・横浜美術館 空間構築
・ラビットホール
・ド・ロさまと歩くミュージアム ⼤平作業場跡
・ニシイケバレイ
・Ginza Sony Park
・東海国⽴⼤学機構Common Nexus
・広島駅南⼝ビル
もっと詳しく知りたい場合は、建築ネットマガジン「BUNGA NET」と空間デザインメディア「TECTURE MAG」で、ほかの写真や推薦委員のコメントを見ることができる。
さらに、2月5日19時から、ノミネート作品の設計者による「プレゼン総選挙」がYouTube「けんちくチャンネル」で生配信される。今年は10作品すべての設計者が参加する予定で、大盛り上がりが期待できそうだ。ライブ終了後も2月いっぱいは視聴できる。
https://www.youtube.com/watch?v=H6fOR59XzNI
投票方法は、X(旧Twitter)、Instagram、Googleフォームの3通りで、「BUNGA NET」「TECTURE MAG」の記事にあるリンクから投票できる。XとInstagramでは、「みんなの建築大賞」アカウントがポストする記事のうち、好きな作品に「♡(いいね)」を押すだけ。Googleフォームは投票フォームにチェックを入れて送信する。
X @minnanokenchiku
Instagram @minnano_kenchiku
Googleフォーム
「みんなの建築大賞」は、3つのメディアの合計で、最も多くの票を獲得した作品に贈られる。投票は各メディア1人1作品あたり1回のみだが、複数作品に投票してもかまわない。1作品について3メディアすべてで投票したり、Xのリポストで他の人にお薦めしたりする「推し活」もOKだ。
投票期間は2月1日から10日まで。ぜひ投票にご参加を。「いいね」の数は時々刻々と変化するので、早めに推しを決めて成り行きを見守ればライブ感が味わえるはず。大賞の発表は2月16日13時から東京・湯島の「国立近現代建築資料館」で行われる。後日改めて報告したい。
「みんなの建築大賞」過去2回の大賞受賞作はこちら。







