笠佐島は重要土地等調査法の注視区域にも入っていないため、危機感を覚えた住民らが2025年9月、「笠佐島を守る会」を結成し、買い戻すための募金活動をはじめました。現時点(2026.1.21)で3661人から、計2458万円の募金が集まっています。同年10月には「外国人土地取得の規制を求める議員の会」(代表:石本崇岩国市議)も発足し、31都道府県の地方議員62人が賛同し、名前を連ねています。
北海道の電源供給の「心臓部」の周囲がことごとく買収
北海道の当別町は札幌から車で小1時間の距離にあり、町内にある変電ステーション(下記写真)は、北海道人口500万人の50%――札幌、小樽、千歳、苫小牧、石狩エリア(人口約250万人)の電力供給の基点になっていて、いわば主幹線の心臓部です。泊原発、石狩新港LNG発電所等からの高圧電源を受電し、道央、道北各地の変電所へ送電していく機能をもっています。
北海道当別町の変電ステーション(筆者撮影)
2021年、その周囲をことごとく買収したのは道外の法人Nで、判明しているだけで計25ヘクタール(ha)。この変電ステーションの周辺をまるでローラー作戦でもあったかのように押さえました。連担する陸上風力発電所(事業者:合同会社石狩郡当別町西当別陸上発電所)の用地も含めると、合計155ha以上の買収が終わっています。
当地の買収価格は異常に高く、付近の相場が250万円/ha(2021年)だというのに、変電ステーションすぐ傍らの2haは5000万円で成約したそうです。単価は10倍でした(その後は上記陸上風力発電所の事業者に転売)。
この地上げにかかわった法人Nは五島列島福江島(三井楽町)の再エネ用地を地上げした法人グループ中の一社で、上海電力日本との共同出資による再エネ事業をすでに実行中です。
泊原発(北海道泊村)が再稼働し、石狩湾の洋上風力が大規模化していくと、当該変電ステーションはさらに重要な北海道の電力供給拠点になるでしょう。当地の周りを買い急いだ理由は、こういった未来が見えていたからでしょうか。