ベネズエラは原油輸出を再開

 ロイターは13日「ベネズエラ国営石油企業PDVSAが米国のタンカー封鎖のせいで落ち込んでいた原油生産量の増加に向けて動き出した」と報じた。

 昨年11月下旬に日量116万バレルだったベネズエラの原油生産量は先週には同88万バレルまで減少していたが、ベネズエラ政府が「最大5000万バレルの原油を米国に供給する」と合意したことを受け、原油を積んだ超大型タンカー2隻(それぞれ約180万バレルの原油を積載)が12日夜にベネズエラ海域を出た。タンカーが順次出航したことを受け、PDVSAは生産再開に乗り出したというわけだ。

 ベネズエラ産原油輸出の早期再開は国際資源商社の尽力によるところが大きい。

 ロイターは12日「オランダの石油商社ビトルとシンガポールに本拠を置くトラフィグラが米石油大手を抑えて最初に契約を獲得した」と報じた。米石油大手はベネズエラを巡る様々なリスクに対する警戒感が強いため、トランプ政権はリスク許容度が高い巨大商社の方が原油輸出を迅速に再開できると判断したという。

 トランプ政権は米石油大手にもゴーサインを出す構えだ。ロイターは14日「トランプ政権が米シェブロンにベネズエラでの事業拡大を許可する見込みだ」と報じた。

 米国主導のベネズエラの石油開発の動きでOPECの価格支配力が低下するとの見方が出ている。ベネズエラ産原油の大幅増産は短期的には見込めないが、今後10年間で日量250万バレル超まで引き上げられるとの予測が出ているからだ。