セブン-イレブンの埼玉県の店舗では、のぼりを立てて「できたて麺」を訴求している(筆者撮影、以下同)

 セブン-イレブンが埼玉県の一部店舗に「お店で仕上げた できたて麺」を導入した。新型のマシンを設置して、本格的な店内調理ラーメンを提供している。「コンビニラーメン」を新しい出来たて商品として定着させることができるのか。その商品力と可能性について、実際に埼玉県の店舗を一人のお客として訪れ、実食しながらリポートする。

コンビニコーヒーは、なぜ生活に定着したのか

 テーマは、「コンビニラーメン」は「コンビニコーヒー」を超えるイノベーションになり得るのか、である。

 最初にコンビニコーヒーについて簡単に記しておく。コンビニコーヒーとは、ペーパードリップで1杯ずつ抽出する「いれたて」のコーヒーを指す。セブン-イレブンが2013年9月にコーヒーマシンを全店に導入、ファミリーマート、ローソンも続いて同様のマシンを店内に設置し、今ではコンビニコーヒーとして親しまれている。

 その後、セブン-イレブンは揚げたてのカレーパンや混ぜたてのスムージー、焼きたてのベーカリーの提供を始めた他、最近ではいれたての紅茶を提供する専用マシンの設置を進めて、コンビニコーヒー同様に「出来たて」に注力している。

 しかし、セブン-イレブンは出来たてのラインナップを拡充するものの、少なくとも現時点では、コンビニコーヒーほどのインパクトを世の中に与えていない。レギュラーコーヒーを24時間いつでも百数十円の安価で提供するコンビニコーヒーは、人々のライフスタイルに浸透している。

 例えば朝のオフィス、ポットのお湯を茶碗に注いで飲むインスタントコーヒーは、ほとんど見かけなくなり、代わってコンビニコーヒーを片手に出社するスタイルが日常の風景にもなっている。

 セブン-イレブンのここ10年の商品開発に対して、コンビニコーヒーのようなインパクトを与えていないといった手厳しい意見は多い。