結果、817万票という史上最高得票で、民進党の蔡総統は再選された。台湾で最大部数を誇る『自由時報』は、投開票日翌日の朝刊の社説でこう書いた。
<今回の選挙は、外的要因が間違いなく最大の特色だった。特に中国の形勢判断の誤りが、台湾の有権者の激烈な反感を買った。民進党は中国共産党に感謝すべきである。習近平その人が、蔡英文の最有力サポーターとなったのだから>
さて、日本の話である。冒頭の政治家が言う「習近平解散」は、6年前の台湾の再来となるのか?
「大国の暴挙」に揺れる日本
たしかに昨年末から今年初めにかけて、日本に影を落とす「大国の暴挙」が、2件起こった。
一つは、昨年の12月29日、30日に、中国が敢行した軍事演習「正義の使命2025」である。人民解放軍と海警局が台湾の近海5カ所を取り囲み、台湾側の発表によれば、軍用機207機、艦船31隻、海警船16隻を繰り出したのだ。日本の近海が、一気に緊迫した。
もう一つは、今年1月3日、アメリカが南米ベネズエラの首都に侵攻し、ニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拉致。同政権を武力で転覆させたことだ。
国際法を無視したこの「蛮行」を、ドナルド・トランプ米大統領は自画自賛。それどころか、「西半球の防衛」を盾に、グリーンランドやキューバなどへの「野心」も剥き出しにしている。
1月6日、トランスジェンダーの重量挙げ選手の物まねをするトランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)