高市自民の議席目標、各党の見通しは?

 さて、衆院選結果の見通しである。

 自民党は現有190議席台と起点が低くなっており、高市長期政権に向けての跳躍台とするためには、単独過半数の233議席を確保したいところだ。届かなくとも、早期解散を打つ以上、20~30議席増は達成必須であろう。

 そのためには、昨夏の参院選で国民民主、参政両党に流れた保守票の奪還が第一歩となる。その上で、内閣支持率を底上げしている比較的若い世代の取り込みなどが成否を分けそうだ。

 政治潮流は保守回帰にあるという。しかし、観念的で空虚な理念は、多くの有権者には意味を持たない。高齢化や人口減少といった国力減退の中、日本固有の経験的秩序による社会の在り方こそが、物価や年金、介護、医療、福祉、子育てといった国民生活の安心を守る基盤になることを、具体的に示す必要がある。

 与党に転じた日本維新の会は、牙城である大阪以外で、どれだけ議席を得られるかが焦点。ただ、自民、国民民主、参政各党との保守票の奪い合いは、熾烈を極めそうだ。

共同で記者会見する高市首相(左)と日本維新の会の吉村代表=2025年12月16日(写真:共同通信社)

 国民民主党は前回衆院選で伸長して現有20議席台であり、目標とする51議席には、一段の踏ん張りが求められる。一方、昨年の参院選で躍進した参政党は、衆院での現有議席が一桁で、一定ののびしろがある。

 これに対し、現下の政党支持率などから推測すれば、立憲民主党は現有140議席台と高い水準にあり、減らす可能性は否定できない。自公連立から野党に転じて初の国政選挙となる公明党(現有20議席台)も、自民党との協力が難しくなるなど、苦戦する要因が見いだせる。

 新春に電光石火の如く表面化した異色の解散政局を、自民1強の終焉による多党化に伴う一現象と片付けてしまうのは、あまりに空しい。厳寒の日本列島で政争を繰り広げるなら、その熱量を、崖っぷちの国民生活を向上させるエネルギーに転化してほしいと願うのだ。