他の都道府県なら、独立リーグ、高校野球、大学野球は、すべてバラバラの団体であり、事業も別個に行うが、新潟県では「野球界の総意」として、事業を行うことが基本になっている。

「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」の本拠地球場であり、本社オフィスもある「HARD OFF ECOスタジアム新潟」では、県内の小中学生を集めた「野球肘検診」が行われている。初めて来た子供には「野球手帳」が手渡されている。

「HARD OFF ECOスタジアム新潟」で行われた野球肘検診(筆者撮影)

ゲーム終了後、ファンを見送って感謝を伝える選手たち

 オイシックス新潟の試合が終わると、監督や選手は入り口に立ってお客の見送りをする。新潟という地域に密着したチームとしての姿勢の表れだ。

ファンを見送るオイシックス新潟の選手(筆者撮影)

 他の地方では互いにいがみ合う各レベルの野球団体が、なぜ新潟では、手を携えて事業を推進できるのか?

 新潟県の野球をたびたび取材してきた筆者にもよくわからないが「頼まれれば越後から米つきに来る」と言われる新潟県民の誠実さ、義俠心が底辺にあるのかと思う。

 筆者は年末に旧知の桑田真澄氏を取材した。

「新潟に行かれるとのこと、良かったですね!」と声をかけた。桑田氏は「球数制限」推進派で過度の「勝利至上主義」に警鐘を鳴らす指導者だ。ぜひ、オイシックス新潟だけでなく、NYBOCや「野球手帳」など新潟県ならではの取り組みにも触れてほしいと思う。