グリーンランド、イランにも触手伸ばすトランプ
トランプは、グリーンランドを領有する野心を明確にし、軍事的手段も辞さないという。これに対して、デンマークをはじめ、ヨーロッパ諸国は猛反発している。ロシアや中国による北極海支配に対抗するために、アメリカの安全保障上からグリーンランドの自由な利用は不可欠だというのが、トランプの考えである。
デンマークのフレデリクセン首相は、「トランプがグリーンランドを領有すれば、NATOは終わる」と警告している。
さらには、トランプは、イランの現政権の打倒をも示唆している。イランでは、経済状況の悪化と政治的締め付けに反発する市民の抗議活動が全土に拡大している。トランプは、最高指導者アリ・ハメネイ師がこのデモを弾圧するなら、米軍が介入すると脅している。ハメネイが国外に逃亡するという噂まで出ている。
グリーンランドの領有やイランの体制転覆も視野に入れるトランプの手法は、法の支配よりも軍事力による支配を優先させる帝国主義の再来である。また、トランプは、1月7日、アメリカを66の国際機関や条約から脱退や離脱させるという指示を出した。それには、国連気候変動枠組み条約、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、国連人口基金、国連大学、国連ハビタット等が含まれている。すでに、パリ協定やWHOからの脱退は表明済みである。
このように、トランプ版のモンロー主義「ドンロー主義」も顕著になっている。
このトランプの「新帝国主義」は、アメリカが作り上げた戦後の国際秩序を根底から揺るがす危険な動きである。



