対話のカギは日本のアニメや漫画?

マライ:では、日本でも同じような分断が起きる可能性はありますか?

兼光:起こり得るとは思いますが、アメリカほど激しくはならないと考えています。最大の理由は、貧富の差がアメリカほど深刻ではないからです。

 さらに日本では政治的立場を日常的に誇示する文化が弱く、社会運動が大規模化しにくい。多くの人が、現状に不満を持ちながらも守りたい生活を持っています。

 分断を乗り越える上で重要なのは対話です。とかく外国において対話の入り口として、日本のアニメやマンガ、ゲームのような文化の共有が果たしている役割は大きいと感じています。特に、日本の表現文化は比較的自由で、特定の政治的価値観を作品に強く組み込む圧力も少ないと思います。

 こうしたみんなが楽しめる共通体験があれば、いろんな対話が生まれて分断を乗り越えることができるのではないかと感じています。

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