唯一の道は、家計金融資産2000兆円の有効活用
要するに、日本の家計が「カネがないのでモノを買えない」という状況から抜け出せない理由の1つは、2000兆円以上も保有している金融資産を十分に有効活用できていないことにある。
現預金からリスク性資産(株式や株式投信など)への資金シフトなどを通じて、2000兆円の金融資産の運用利回りを例えば0.5%引き上げられれば、2000兆円×0.5%=10兆円も所得が増えることになる(実際にはここから税金が引かれるため可処分所得の増加幅はこれよりは若干小さくなる)。
賃金を家計が決めることはできない(例外は転職)が、家計金融資産をどのように運用するかは家計が自ら決めることができる。2000兆円の金融資産をもっと有効活用するという意志を持てるかどうかが、10年後の家計の豊かさを決めることになるだろう。




