韓国では225日で公式戦100局──怒涛の対局ラッシュ
韓国棋院の客員棋士となって間もない2024年6月、仲邑四段はいきなり結果を出す。非公式戦ではあるが、第7回「国際囲碁春香選抜大会」プロの部で、韓国女子トップの一角である呉侑珍(オ・ユジン)九段らを破って優勝を飾った。
さらに同年12月には、海成女流棋聖戦とハリム杯プロ女流国手戦(ハリム女流国手戦)の2つの女流タイトル戦で立て続けに決勝三番勝負へ進出。いずれも初戦を落とす苦しい展開となり、タイトル獲得にはあと一歩届かなかったものの、韓国の主要女流棋戦で二度の準優勝という実績は、移籍初年度として十分にインパクトのあるものだった。
韓国移籍後225日目となる2024年10月に、すでに公式戦100局を打ち終えており、その時点で66勝34敗、勝率66%。韓国女性棋士ランキング5位、全体ランキング131位という数字が残っている。対局数の多さと高い勝率が、韓国での順調な適応ぶりを物語る。
そして2025年11月、第4期ヒョリム未来女帝最強戦の決勝で鄭有珍(チョン・ユジン)五段を破り、韓国移籍後初となる公式棋戦タイトルを獲得した。若手女流棋士を対象としたこの棋戦での優勝は、「韓国でも若手トップグループの一員」と見なされる象徴的な成果と言えるだろう。
2025年11月、「第4期ヒョリム未来女帝最強戦」の決勝で鄭有珍五段(左)を破り、韓国移籍後初となる公式棋戦タイトルを獲得した仲邑菫(写真提供:韓国棋院)