「スケートの魅力をもっと多くの人に知ってほしい」

 これまでは国内外の大会で、あるいはプロの世界で活躍する「メインスケーター」と言われるスケーターと、学生などの「アンサンブルスケーター」に大きく2つに分かれていた。

「今回はグループに分かれ、そのトップにメインと言われるスケーターがいるという形になってきます、前ほどメインスケーター、アンサンブルスケーターと分けずにいます」

 出演するスケーターを選ぶにあたり、初めてオーディションを実施したと言う。

「東西2カ所でやりましたが、60人くらい来ました。男女比で言うと女性のほうがちょっと多かったかな。僕が知らないスケーターもいっぱいいますが、『いいな』と思うスケーターたちがいました」

 選んだ基準の一つに、今回の公演の「世界観」に合うかどうかもあったという。11月28日には出演スケーター発表の第1弾があったが、新たな顔ぶれが数多くみられる。

 公演回数は2024年と同じ9回だが、日程を1日長くして3月19日(木)、平日の夜を開幕とした。

「木曜日の平日にアイスショーをやることってあまりないじゃないですか。でも、スケートは初めてだけどちょっと見てみたいという方だと、週末は別の用件に時間を使いたくて、少しためらったりもするじゃないですか。だったら平日にどうか、会社があっても午後7時スタートなら間に合うんじゃないか、公演は75分なので8時15分ぐらいに終わる、すると9時くらいにはご飯を食べれる、と考えました」

 いくつかあるカテゴリーのうち最も安いチケットは4000円であることが伝えるように、アイスショーの中ではチケット料金をかなり抑えて設定しているのも含め、「スケートの魅力をもっと多くの人に知ってほしい」という願いがある。

「『滑走屋』は、より身近な、気軽にお越しいただけるものを目指していて、スケートが身近なものとして感じられる場所になったらいいなっていう思いがあります」

 何よりも、新たなショーを創り上げた、新たなエンターテインメントを打ち出せたという自負がある。

「スケートのことを何も知らなくても楽しめるんじゃないかなって思うし、スケートをたくさん見てきた方々も、他のアイスショーと雰囲気の違ったものになっていると思うので、楽しんでももらえるんじゃないかと思っています」

 あらためて、3度目の公演への思いを語る。

「『滑走屋』は、僕も勢いで始めたショーであって、滑走屋というのはこういうものですよと固まったものではなく、いろいろなものを吸収して、時代の流れなどで変化していくものだと思っています。そういった中でファンになってくれたら、箱として推してもらいたいなと思ったときに、一巻、二巻、三巻……と、一つ一つの思い出として、ボックスとして残る感じがいいなと思いました。ファンの方々と一緒に成長したり、思い出になったり、ブックを集める感じになるかなと思って二巻としてみました」

 そしてこう付け加えた。

「何かのついででもいいので、見てほしいですね。どんな方が見ても、悪い時間にはならないと思います」

公演名:滑走屋 ~第二巻~
出演者:高橋大輔、村元哉中、村上佳菜子、大島光翔、木科雄登、佐々木晴也、北村凌大、奥野友莉菜、戸田晴登、大中惟吹、梶本将太、田邊拓也、樋口温之、森本涼雅、加藤海里、田中蓮音、三浦向日葵、清水咲衣、前野百花、穂積乃愛、今関友梨香、他
振付:鈴木ゆま
会場:オーヴィジョンアイスアリーナ福岡
開催日時(全9公演):
2026年3月19日(木)※1公演 開場18:00 開演19:00
2026年3月20日(金)※3公演 開場10:00 開演11:00/開場13:30 開演14:30/開場17:00 開演18:00
2026年3月21日(土)※3公演 開場10:00 開演11:00/開場13:30 開演14:30/開場17:00 開演18:00
2026年3月22日(日)※2公演 開場11:00 開演12:00/開場14:30 開演15:30

「滑走屋」オフィシャルサイト

撮影/積紫乃 スタイリング/折原美奈子 ヘアメイク/宇田川恵司

衣装協力/コート¥14,850(Casper John)、ニット¥44,000、パンツ¥37,400(ともにCULLNI)
お問い合わせ先/Sian PR(シアン PR)電話03-6662-5525、CULLNI FLAGSHIP STORE(クルニ フラッグシップ ストア)電話03-6416-1056

*電子書籍『日本のフィギュアスケート史 オリンピックを中心に辿る100年』(松原孝臣著/日本ビジネスプレス刊)が2026年1月20日(火)に発売決定。高橋大輔さんの出場した3度のオリンピックについての特別インタビューも掲載されます。ご期待ください。