少数与党による波乱含みの国会運営が続くなか、政権奪取のチャンスをうかがう野党第一党・立憲民主党。だが党勢は伸び悩み、先の首相指名政局での多数派形成も不発に終わり、いま一つ存在感を示せていないという指摘もある。
今回のYouTube番組「西田亮介の週刊時評@ライブ」では、立憲代表代行の吉田晴美氏がゲストに登場! MC・西田亮介さん(日本大学危機管理学部教授)と、自民との対立軸や、ときに「暗い」とも言われる立憲の現在地などについて、たっぷりと議論しました。
※収録日は2025年11月11日。詳しい内容は、JBpressの公式YouTube番組「西田亮介の週刊時評@ライブ」でご覧ください。
自公連立とは全然違う、自民・維新の関係
西田亮介氏(以下、西田氏):高市政権下の国会論戦にやりにくさっていうのは感じますか?
吉田晴美氏(以下、吉田氏):国会論戦は始まったところですが、連立を組む維新と強固にガチッとやっているんだろうなと思う一方で、総理の所信表明演説に対する代表質問に私も登壇させていただいたのですが、まだ自民と維新の間でいろいろ調整が必要な段階なのかなと。
維新は、政策でいうと必ずしも与党寄りじゃないものを持っている。例えば、企業団体献金もそうですが、政策ごとに固まりが作れるのかどうか、まさに手探りなのかなと見えます。
西田氏:連立の合意文書を見ても、政策のほとんどが「検討する」というような書きぶりになっていて、どこまでが合意の内容なのかはっきりしません。
やっぱり、自民党と公明党との関係とは、全然違うように見えますよね。
吉田氏:そこは実際感じますね。
物価高対策では高市総理が、食料品の消費税ゼロについて「これ、本当は私やりたいんだけど、ちょっと自民の税調がダメよっていうか、OKしてもらえないから……」っていうお話なんですけど。
いやいや、そこを突破してくださいって、私なんか思います。それが新しい自民党の総裁の姿だったらかっこいいなと思います。
西田氏:議員定数の削減にしても、これ僕も連立合意文書が出る直前に吉村(洋文・維新代表)さんとご一緒していた時に、「臨時国会中に成立させるんだ」って断言されていたんですよ。何度も番組で確認して、「これは法案提出するだけじゃなくて成立なんですね?」って。それに対して「もちろんです」っておっしゃっていたんですが、どうもここ数日、自民党の中からも「(成立は)来年以降だ」っていうような話が出てきている。そうすると、維新のみなさんはどうするのか。
補正予算についても一事が万事、自民と維新の間でもすり合わせができていなくて、立法府に示せるような状況じゃないんですかね。
吉田氏:実際、2党の話は私には見えないところもあるんですけれども、そもそもやっぱり自民党の総裁選挙があって臨時国会の召集が遅れ、限られた時間で、12月に入って一気に(補正予算を)まとめるってことなんだと思うんですけど、ちょっと時間があまりにも足りない。
お米の話も、結局おこめ券なのか、食事手当みたいなものになるのか、一日ごとに結構変わっているので。政策の議論に追いついていくのも、我々も常に勉強していないと追いついていけないなと思います。