東京市場も高騰中。10月27日には日経平均が初の5万円台をつけた(写真:アフロ)

AIバブルは「フライドチキン」フェーズに達した

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[ロンドン発]英紙フィナンシャル・タイムズのロビン・ウィグルスワース記者は10月31日付ブログで「AI(人工知能)バブルは“フライドチキン”フェーズに達した。これは正気の沙汰ではない。いつ暴落するのか」とユーモラスにAIバブルへの警戒を呼びかけている。

 10月30日夜、15年ぶりに韓国を訪れた米半導体大手NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長、現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長とソウル市江南区の飲食店チェーンでフライドチキンとビールの会食を楽しんだ。

 店外に人だかりができ、フアン氏がフライドチキンをふるまった。会食の様子はSNSで一気に拡散した。このフライドチキンチェーンは非上場だったためライバル企業の株価が20%も急騰。鶏肉加工会社も30%高騰のストップ高、鶏唐揚げロボットを製造するメーカーの株も急騰した。

10月30日、ソウル南部のフライドチキンレストランでビールを飲み交わしたサムスン電子の李在鎔会長、現代自動車グループの鄭義宣会長、NVIDIAのジェンスン・フアンCEO(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 米ブルームバーグ(10月31日付)は「この出来事はバイラル現象やミームが韓国株式市場にどれほど影響を与えているかを如実に示している。リスクを好むトレーダーは文化・政治・経済など注目を集める出来事に関連した短期的な利益を追求する」と指摘している。