中国東部の山東省浜州にある半導体メーカーの生産ライン(写真:CFoto/アフロ)
科学技術の自立・自強を加速し「新質生産力」を発展
[ロンドン発]中国共産党の第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が10月20~23日開かれ、コミュニケが発表された。ドナルド・トランプ米大統領が最先端AI(人工知能)半導体供給網からの“中国外し”を露骨に進める中、習近平総書記(国家主席)は科学技術の自立・自強を唱える。
コミュニケは「質の高い発展において顕著な成果を得る」「科学技術の自立・自強を著しく向上させる」など来年以降5カ年計画の7項目を掲げ「現代産業システムの構築と実体経済の基盤強化」「高水準の科学技術の自立・自強を加速し『新質生産力』の発展」を強調した。
陰和俊・科学技術部長は記者会見で「科学技術の自立・自強を加速し『新質生産力』の発展を先導することが明確に位置づけられた」と説明した。新質生産力とはAI・量子技術・新エネルギー・先端製造などデジタル化・知能化・グリーン化を支える新しい産業競争力を指す。
従来の「労働と資本」中心の生産力ではなく、科学技術と人材・データが主導する新しい生産力構造を国家の中核に据える方針が強調された。陰部長は「次の5カ年で国家レベルの大型科学技術プロジェクトを加速し、配置・実施する」と表明した。