9月3日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、中国の習近平国家主席、北朝鮮の金正恩委員長(左から)が、軍国主義の日本に対する勝利と第二次世界大戦終結の80周年を記念する軍事パレードに臨む(写真:ZUMA Press/アフロ)
不老不死薬とされた丹薬で中毒死した中国の皇帝
[ロンドン発]マケドニアの王でペルシア帝国を滅ぼし大帝国を建設したアレクサンドロス大王(紀元前356~同323年)は不老不死の「生命の水」を求め、発見できないまま疫病に倒れたと伝えられる。中国の皇帝も不老不死薬とされた丹薬を服用し、水銀中毒で命を縮めた。
どうして絶対権力者は不老不死を夢見るのか。9月3日、北京・天安門広場での抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年軍事パレードに向かう途中、習近平国家主席(72)とウラジーミル・プーチン露大統領(72)がこんな会話を交わしたニュースが世界中を駆け巡った。
習氏は「かつて70歳に達することは滅多になかったが、今では70歳でも、なお子どもだと言われる」と語りかけた。“終身大統領”を思い描くプーチンは「生命科学の発展により人の臓器は継続的に移植でき、若返り、さらには不死も可能になる」と返した。
権力の座に就いて13年近い習氏には健康不安説が流れるが「今世紀には150歳まで生きられる可能性がある」と付け加えた。発言の趣旨を記者会見で聞かれたプーチンは「イタリアの首相だったシルビオ・ベルルスコーニ氏もこのテーマに強い関心を示した」と語った。