6月19日、天皇皇后両陛下が原爆慰霊碑に供えられた花束=広島市の平和記念公園(写真:共同通信社)

 47.59%。これは、先月22日に投開票があった東京都議会議員選挙の投票率だ。

 この数字をみて、高いと思うか、それとも低いと感じるだろうか。

 2人に1人も投票に行かないと考えれば低いが、私の受け止めは、「47.59%もあるなんて高いなあ」というところだ。

 なぜなら、私が暮らす広島では直近の広島県議会議員選挙(2023年)の投票率は35.87%と著しく低い。ここからしたら、東京都議選の投票率は、12ポイント近く高いのだ。

東京より26ポイントも低い知事選投票率

 都知事選と県知事選を比較してもそうだ。東京(2024年)は60.62%、広島(2021年)はなんと、34.67%。26ポイント近く離れている。現在いずれも4期目の県知事、広島市長ともに、わずか3人に1人しか投票に行かない選挙で選ばれた首長だ。

2021年11月に実施された広島県知事選の掲示板。現職の湯崎英彦氏、日本共産党の中村孝江氏、無所属の樽谷昌年氏の3名で争われ、湯崎氏が4選を果たしたが、投票率は34.67%だった(写真:共同通信社)

 そして、昨年10月の衆院選(小選挙区)の投票率は、広島は48.40%で全国の都道府県で最も低かった。

 つくづく、不思議に思う。

 老若男女、官民挙げて多くの人たちが「平和」を叫ぶ広島の地で、なぜ、投票率がこんなにも低いのだろうか。