都知事選のときに、街頭演説のスケジュールと場所を事前に告知するのは、それを見て、ファンや支持者が集まってくれることを期待しているからである。都議選のときは、動員されたりして支持者の集まりに出かけるが、都知事選のときは支持者に自発的に集まってもらう。そこにSNSが有効になる理由がある。
つまり、都議会選ではSNSの効力に大きな期待をかけることはできない。
苦戦する石丸新党
どぶ板選挙の都議選の特色は、石丸新党の伸び悩みにつながっている。昨年の都知事選では飛ぶ鳥を落とす勢いであったが、再生の道は世論調査での支持率も低い。
読売新聞の5月の調査では、自民党18%、国民民主党10%,都民ファーストの会7%,立憲民主党7%に対して、再生の道はわずか2%である。
選挙ドットコムとJX通信社の調査では、再生の道に期待する人は、電話調査で18.3%、インターネット調査で14.0%にすぎない。一方、期待しない人は、前者で49.0%、後者で61.0%にのぼった。
選挙ドットコムによると、5月の都議選関連動画の再生回数は約1.2億回に及んだが、再生の道がトップで1000万回を超えている。2位が国民民主党で500万回超である。3位の自民党は200万回に満たない(日経新聞、2025年6月11日夕刊)。
再生の道はダントツの動画再生回数を誇るのに、それが支持率の向上に結びついていないのである。42人の候補者を立てているが、獲得議席はゼロの予想だ。