
(スポーツライター:酒井 政人)
福岡大、立命大、青学大が学生新
日本インカレの女子4×100mリレー予選で“好タイム”が連発した。ホームストレートに吹いていた向かい風が落ち着き、絶好のコンディションに。大会初日はトラックの決勝種目が男女の10000mしかなかったが、突然“花火”が打ち上がったのだ。
大会記録は2021年に兒玉芽生(ミズノ)らを擁した福岡大が樹立した44秒51。そのタイムは日本学生記録で、今年の関西インカレで甲南大が並んでいた。
1組で柴藤凜(2年)、前田美結子(3年)、大林璃音(2年)、山形愛羽(2年)とバトンをつないだ福岡大が44秒31をマーク。いきなり大会新&学生新が飛び出して、会場がドカンと沸いた。「43秒台を目指してきたからこそ出せたタイム」と柴藤が話すと、メンバーは喜びを分かち合った。
2組は学生記録を塗り替えられたかたちになった甲南大が登場。前回女王も44秒75の好タイムで駆け抜ける。さらに3組は角良子(4年)、永石小雪(4年)、児島柚月(3年)、瀧野未来(2年)のオーダーで臨んだ立命大が44秒47で1着。従来の学生記録を上回り、「掲示板を見たときは素直にうれしかった。ここで満足せずに明日に切り替えたい」と永石は決勝での戦いに力をこめた。
最終4組の青学大は成田朱里(2年)、杉本心結(1年)、倉橋美穂(4年)、佐藤葵唯(3年)で44秒39をマーク。三度、「学生新」のアナウンスが流れると、「バトンの精度を上げて優勝したい」と倉橋は意気込んでいた。
予選で3校が学生記録を上回る“超高速バトル”となった女子4×100mリレー。決勝でさらなるドラマが誕生することになる。