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日本には「花の金曜日」という言葉があるが、スウェーデンには「まったり金曜日」という意味をもつ言葉がある。大きなマグカップにたっぷりとお茶をいれて、たくさんのお菓子とともにに、家で映画やテレビを見ながらのんびりと過ごす。北欧流「花金」の楽しみかたを真似してみよう。(JBpress編集部)
※本稿は『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(桒原さやか著、ワニブックス)より一部抜粋・再編集したものです。
必要なのは、大きな大きなマグカップ
ある年のクリスマスのこと、スウェーデンに住む夫の祖母からプレゼントが届きました。
いそいそと包みを開けると、箱の中からでてきたのは大きな大きなマグカップ。おおよそ500mlは入りそうなサイズです。
びっくりして夫に聞いてみると、スウェーデンではめずらしくない大きさなのだとか。
ソファに座ってお茶やコーヒーを飲むときに、カップが小さいとすぐに冷めてしまうし、何度もおかわりをしないといけない。
そこで、紅茶やコーヒーをたっぷりと準備しておけば、ソファにどしっと座り込み、映画や本を思う存分楽しめるというわけです。
つまり、祖母からもらったこのマグカップは、リラックスしたい日にぴったりな大きさなのだとか。
そういえば、スウェーデン人の夫は冬が近づいてくると、毎年口癖のようにいうセリフがあることを思い出しました。
「家の中でブランケットにくるまってさ、外の寒い景色を見ながら、あたたか〜いココアやコーヒーをゆっくりすするの。なんてぜいたくなんだろう!」
この大きなマグカップといい、夫の口癖といい、どうやら北欧の人たちは、家の中でただただリラックスした時間を過ごすことがなによりもの楽しみのようなのです。
