
ノルウェーの一般的な会社は、16時に終業する。ビジネスパーソンたちは、一体どのようにして毎日16時までに仕事を終わらせているのだろうか? 北欧の人々の働き方から、短時間で効率の良い働き方を学ぶ。(JBpress編集部)
※本稿は『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(桒原さやか著、ワニブックス)より一部抜粋・再編集したものです。
仕事ではなく、暮らしに合わせた働き方
大学生のころに日本に留学をしていた夫は、卒業してすぐに東京の会社で働きはじめました。以来、何回かの転職を重ねつつも、日本の会社に10年ほど勤務。
スウェーデン人といえども、日本人的な仕事の進め方がすっかり体にしみこんでいました。
そんな夫がノルウェーに引っ越して働くことに。はじめての北欧の会社です。
仕事がスタートしてからは、カルチャーショックの毎日だったようで、家に帰ってくると興奮気味に1日のできごとを報告してくれます。
「同僚が『美容院に行くから、早退します』といって帰っちゃった。病院じゃないよ、美容院だよ?」
「今日のミーティングで、同僚が上司にズバズバ意見をいっててびっくりしちゃった。でもそのおかげで、いい解決方法が見つかったんだよね」
こんな感じにスウェーデン人なのに、北欧の働き方に日々おどろきだった夫。
その他にも、子どもの具合が悪いときは男性だって在宅で仕事をするのはあたりまえだったり、オフィスにはスタッフの子どもが毎日のように遊びに来ていたり……。
北欧の人たちの働き方を見ていると、仕事に合わせているのではなく、自分の家庭や暮らしがいちばんの軸になっているように感じるのです。
北欧では働きやすい環境があたりまえのようにあっていいなぁと、そんな話を聞くたびに思っていました。でも、どうやら、あたりまえに手に入れているわけでもないようなのです。