被害者の車両は大破
2008年2月17日、午後7時25分頃、埼玉県熊谷市でこの事件は発生しました。制限速度40km/hの緩やかなカーブを描く道路で、加害車両がセンターラインを越え、対向してきた2台の車に正面衝突。そのうち1台の被害車両に乗っていた小沢義政さん(当時56)と妻・雅江さん(当時56)が死亡。運転していた息子の恵司さん(当時22)と双子の妹・恵生さん(当時22)が重傷を負ったのです。
加害車は、100km/h以上の速度を出していたとみられ、小沢さんの家族が乗っていた車は、原型をとどめないほど大きく破損していました。

加害者の男A(当時35)は、この日、ゴルフ仲間らとともに約6時間にわたって酒を飲み、車のハンドルを握りました。血液からは1mLあたり2.2mgという高濃度のアルコールが検出されています。
「危険運転致死傷罪」で起訴されたAは、2009年12月、懲役16年の実刑判決が確定しました。また、Aに酒を提供した店主も、「酒類提供罪」で全国初の有罪判決(懲役2年執行猶予5年)を受けています。

一方、同乗者のB(当時48)とC(当時46)は、当初、道路交通法の「飲酒運転同乗罪」で書類送検されたものの、立件が難しいとのことで見送られていました。