新駅が開設される「枝川」「千石」エリアの中古マンション価格相場は?
では、有楽町線の延伸計画によるマンション購入の狙い目はどのあたりなのか、既存路線の駅があるエリアと、新駅が開設される予定のエリアについて中古マンション相場を調べると別掲のグラフのようになっている。

有楽町線の豊洲駅は、湾岸タワーマンションの集積地になっていることもあり、平均価格が9784.1万円と億に近いレベルであり、一般的な収入の会社員では簡単には手が出せそうにない。その他の4エリアに関しては5000万円弱から5000万円台となっていて、多少頑張れば購入可能な価格帯ではないだろうか。
中でも購入後の資産価値向上を期待するのであれば、やはり新駅が誕生する枝川、千石エリアだろう。先に触れたように「交通空白エリア」に新線・新駅が開業することで交通利便性が格段に高まるうえ、開業までには商業施設や公共施設なども増加して、生活利便性も大幅に向上するだろう。
延伸工事が始まったのを受けて、江東区では「沿線まちづくり構想」を策定。地元商店会などと協力して、新駅にふさわしいまちづくりを進めていく方針だ。
新駅の整備指針は、(仮称)千石駅は「みどり連なり、下町人情あふれる安心快適な定住環境」、(仮称)枝川駅は「水辺に囲まれ、安らぎとにぎわいが調和する環境推進拠点」となっている。2025年現在、具体的な計画はあがっていないが、この2、3年のうちには明らかになるだろう。
中でも注目しておきたいのが「千石エリア」だ。価格は枝川に比べて多少高いのだが、このところ価格上昇が止まっているエリアもあり、割安感があるのだ。どんな場所なのだろうか――。