プーチン大統領(写真:AP/アフロ)
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(国際ジャーナリスト・木村正人)

偽情報「汚職官僚が数十億ドルの米国の支援を盗んでいる」

[ロンドン発]ウクライナ国防省情報総局(GUR)によると、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナ全面侵攻から丸3年を迎える2月24日にウクライナと北大西洋条約機構(NATO)との戦争に勝利したと宣言する準備を進めているという。

 ウクライナ国防省情報総局は21日、メッセージングアプリ「テレグラム」に「侵略記念日に『勝利』の物語を宣伝するようロシアのプロパガンダ担当者は指示されている。これらの計画には『NATOに対するロシアの勝利』も含まれている可能性がある」と投稿した。

 投稿によると、ロシアのプロパガンダ部隊と特殊部隊はクレムリンの指示を受け、ウクライナ社会の不信を煽り、国内情勢を不安定化させることで、ウクライナの安全保障と国防軍に重要な軍事支援を提供するパートナー諸国の間でウクライナの信用を失墜させる努力を強化している。

 拡散される偽情報は「西側はウクライナを裏切った」「米露は欧州人やウクライナ人の意見など気にしていない」「米露はウクライナ抜きであらゆることに合意した」「ウクライナ政府は非合法」「同国軍は前線で負けている」「汚職官僚が数十億ドルの米国の支援を盗んでいる」といった内容だ。