
(篠原 拓也:ニッセイ基礎研究所主席研究員)
単純にくじとして楽しみたい人向けの「MEGA BIG」
2月14日、サッカーJリーグの2025シーズンが開幕した。今年は通年制で行われる最後のシーズンで、来年からは、「8月開幕、5月閉幕」の秋春制で開催される予定だ。
もし今年の順位の結果、来シーズンは下のカテゴリーに降格となると、現在のカテゴリーに復帰できるのは、最も早くて再来年の夏となる。各クラブチームにとっては、何としても降格を避けたいところだろう。
それはともかく、Jリーグの開幕とともに、スポーツ振興くじ「MEGA BIG」の対象試合もJリーグの試合から設定されるようになった。Jリーグ開幕前は、ヨーロッパのリーグから対象試合が設定されていた。サッカーの試合観戦に花を添えるくじのほうも、いよいよシーズン開幕と言えるだろう。
今回は、このMEGA BIGについて見ていこう。なお、あらかじめお断りしておくが、筆者はスポーツ評論家ではないので特定のチーム戦力や、チーム間の対戦成績などをもとに、専門的な予想を述べることはできない。あくまで統計的な確率だけを頼りに、くじについて考えていくことにする。
そもそもスポーツ振興くじと言っても、いくつかの種類がある。サッカーの試合を対象とするものが販売されてきたが、2022年にはバスケットボールの試合も対象に加えた「WINNER」が販売開始となっている。
サッカーの試合だけを対象とするくじには、大きく分けるとコンピューターがランダムに試合結果を選択するMEGA BIGや「BIG」と、くじを買う人が試合結果を予想する「toto」や「WINNER SOCCER」がある。いずれも毎週開催されている。ただし、販売スケジュールは変更となる場合がある。
MEGA BIGやBIGは、宝くじと同じように、単純にくじとして楽しみたいという人向けのくじだ。一方、対戦する両チームの戦力分析をしたり、過去の対戦成績を見たりしながら、試合結果の予想を楽しみたいという人にはtotoやWINNER SOCCERがオススメとなる。
それでは、MEGA BIGの当せん確率はどれくらいあるのか、ここからは少し計算を交えつつ考えてみることにしたい。