停戦スケジュールと内容
想定される今後の交渉スケジュール
・トランプが1月下旬から2月上旬の間にプーチンと電話会談を行い、その後、ウクライナとも協議する。
・ウクライナとの協議で同国大統領・V.ゼレンスキーがプーチンとの交渉を禁じる2022年10月の大統領令を撤回することに同意すれば、2月から3月前半でトランプとプーチン、ゼレンスキーとの会談を行う。
・この首脳会談が2国間か3国間かは未定。この会談で和平計画の基本線に合意し、4月20日(キリスト教の復活祭)までに停戦を実現する。
・その後、4月末に捕虜交換を行い、和平交渉を開始する。
・和平交渉は5月9日までに完了し、ウクライナは戒厳令を解除する。以後、8月末にウクライナ大統領選挙、10月末にウクライナ議会選挙をそれぞれ行う。
議論・合意されるべき和平の条件7項目
1. ウクライナはNATO(北大西洋条約機構)加盟国にはならず、中立を宣言。
2. ウクライナは2030年までにEUの正式加盟国となる。ウクライナの戦後復興に対してEUは財政援助の責任を負う。
3. ウクライナは現状からの軍縮は行わず、米国はその再装備と近代化を援助する。
4. ウクライナは失地奪回への軍事的・外交的試みを放棄する。ただし、その失地に対するロシアの主権を法的に認める義務は負わない。
5. 米国とEUは和平合意の後に、対ロシア制裁の一部(ガス・石油の輸入制限)を解除する。残りの制裁も3年以内に解除する。
6. ウクライナは、国内での露語話者保護と、ロシアとの平和共存を主張する政党が選挙に参加することを認める。また、ウクライナ正教会への迫害も停止する。
7. ウクライナへの平和維持軍派遣については、今後ロシア・ウクライナ間で協議し別途取り決める。
報じた当のウクライナのメディアは、この内容が本当に米国の作成した計画書なのか、あるいはフェークなのかについて、いずれにも受け取れるとして結論を避けている。
ウクライナ大統領府長官のA.イェルマークは、これを虚偽だと断じた。
その一方で、この計画案について米政府は沈黙し、米有力紙も一部を除いて伝えていない。真偽の程の裏が取れていないからだろうか。
しかし、以下の点から全くのフェークとも考え難いところがある。