これは、「K-POP産業は日本人メンバーを組み入れて、日本市場での拡大を狙っている」というような単純な話では片付けられない。

 各グループの日本人メンバーを見ていると分かるが、K-POPの音楽性やパフォーマンスのクオリティーの高さに憧れ、韓国に渡り、血のにじむような努力をして、K-POPアイドルとなっている。

 K-POPアイドルとしてデビューできるのは、練習生のうちほんの一握りだと言われる。彼ら彼女らの純粋な向上心が、K-POPの作り手たちの心を動かすからこそ、日本人がメンバーのグループが生まれるのである。そのことはきちんと理解される必要があるだろう。

会場を驚かせたブルーノ・マーズの登場

 1日目の会場を一番驚かせたのは、BLACKPINK(ブラックピンク)のロゼと、世界的アーティスト、ブルーノ・マーズのコラボ曲「APT.」である。

BLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズ (c)CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

 韓国の飲み会でよく行われるゲームに着想を得て作られたこの曲は、発表されるやいなや世界的なヒットを記録。「アパトゥ、アパトゥ」という口ずさみやすいリズム、キャッチーなメロディー、そして何より、ブルーノ・マーズという世界のトップアーティストとのコラボである点が話題を呼んだ。

 MAMAへの出演は直前に発表された。「あのブルーノ・マーズが本当に来るのか」という疑念は拭えなかったが、彼は本当に来た。

 ブルーノ・マーズは出演者のいるソファに座り、授賞式の様子を見守っていた。全然大物ぶっていなくて、自然体で、全身から色気を醸し出すかっこいい人だった。「カムサハムニダ(ありがとう)」と韓国語で言って会場を沸かせていたのも、好感度が高かった。