東京ドーム(出所:写真AC)

(韓光勲:ライター、社会学研究者)

 韓国の5人組ガールズグループ、NewJeans(ニュージーンズ)の東京ドーム公演が話題を呼んでいる。ライブではメンバーが松田聖子の「青い珊瑚礁」や竹内まりやの「プラスティック・ラヴ」をカバーし、ファンがその様子を撮った動画が数百万回再生され、韓国メディアでも大きく取り上げられているのだ。

 筆者は、7月3日に日本デビュー曲を発表したaespa(エスパ)と合わせて、K-POPアイドルが日本進出する際の戦略が変わってきたと見ている。ニュージーンズとエスパ、日本でも大人気の両グループの戦略を比較してみたい。

聖子ちゃんカットに扮して歌い上げた「青い珊瑚礁」

 以前書いたように、ニュージーンズは事務所トラブルの真っ只中にある(「“激しすぎるお家騒動”に揺れる韓国K-POP界、大ブレイクした『NewJeans』は大丈夫か?」)。所属事務所ADOR(アドア)の代表であるミン・ヒジン氏は再度記者会見を開き、親会社であるHYBE(ハイブ)との和解の可能性を探っているようだが、事態は膠着している。ニュージーンズの今後の活動は一体どうなるのか。ファンは不安に思いながらも、活動を続けるニュージーンズを応援するしかない状況だ。

 6月26日、27日、ニュージーンズはファンミーティング「Bunnies Camp2024東京ドーム」公演を行った。海外のアーティストとしてはデビュー以来最短となる1年11カ月での東京ドーム公演だった。2日間で9万人を集めた。筆者は参加できなかったが、大学時代の友人(27歳)が見に行ったので、彼女に感想を聞いてみた。

 彼女の夫はファンクラブに入っており、チケットを購入できた。チケットは1枚1万5000円で、アリーナ保証の席は2万2000円だった。K-POPアイドルとしては平均的な額だろう。客層は20代が基本的に多いが、カップルや家族連れ、中高年層も多くみられ、年齢層は幅広かったという。