芸能事務所HYBEとのトラブルについて韓国・ソウルで記者会見を行った音楽プロデューサー、アートディレクターのミン・ヒジン氏(中央)(2024年4月25日、写真:ロイター/アフロ)

(韓光勲:ライター)

 K-POP界が揺れている。最大手の芸能事務所「HYBE(ハイブ)」で内紛問題が表面化し、当事者同士が激しく争っているのである。世界で大人気のガールズグループ「NewJeans(ニュージーンズ)」の活動が危ぶまれる事態となっており、心配しているファンも多いだろう。

 筆者はNewJeansの曲が好きでよく聴いており、今回の騒動を報じるニュースは連日追いかけている。本記事ではこれまでの報道をまとめつつ、「ミン・ヒジン氏がプロデュースしたNewJeansとは何だったのか」を考えてみたい。

日本でも人気爆発、「NewJeansおじさん」も話題に

 今回の騒動で主人公となっているのは、NewJeansの所属レーベル「ADOR(アドア)」のミン・ヒジン代表である。

 ミン氏はK-POP界では超有名なディレクターである。もともと、大手事務所「SM Entertainment」に所属。2000年代の後半からクリエイティブディレクターやアートディレクターとして、「少女時代」や「SHINee」「EXO」「Red Velvet」など、多くのグループのブランディングを担当した。2022年3月には、米誌『Variety』で「グローバルに影響力をもつ女性」にも選出されている。

 彼女は2019年、「BTS」が所属するHYBEに移籍した。傘下のADORの代表として、NewJeansを全面的にプロデュースすることになる。