2023年11月に訪英した際の韓国・尹大統領の金夫人(写真:ロイター/アフロ)
  • 4月23日、美貌で注目を集める金建希(キム・ゴンヒ)大統領夫人が130日ぶりに表舞台に姿を現した。
  • 先日実施された韓国総選挙での与党大敗は、金夫人をめぐる数々の疑惑が一因との指摘がある。
  • 疑惑まみれでも「イケメン」ぶりで人気が復活した野党党首「タマネギ男」の例もある。3年後の次期大統領選に向けて、「美魔女」が再び韓国政界をかき乱すかもしれない。

(平井 敏晴:韓国・漢陽女子大学助教授)

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 韓国総選挙での与党・国民の力の大敗により、尹錫悦(ユン・ソニョル)大統領が窮地に立たされている。いや、「首の皮一枚でつながっている」と言った方が良いのかもしれない。

 与党の大敗は事前にかなり予想されていた。総選挙の直前には、総議席数300のうち、与党が100議席以下、つまり野党が大統領弾劾をできる200議席以上を確保するかもしれないという予想まであった。

イケメンの「タマネギ男」こと野党・祖国革新党の曺国氏(写真:Lee Jae Won/アフロ)

 弾劾が実施される事態になっていたら、最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)氏や、玉ねぎの皮をむくように疑惑が次々と出てきたことから「タマネギ男」と呼ばれる祖国革新党の曺国(チョ・グク)氏が次期大統領の有力候補となっていたはずだ。この2人は日本では、対日強硬派として紹介されている。そうなれば、日韓関係はまた後戻りしていただろう。

 しかし、結果はそうはならなかった。与党の議席数は108。前回に続く大敗であるものの、議席を6つ減らしただけにとどまった。野党にしてみれば、何とも微妙な数字だ。尹大統領の残りの任期中に弾劾を実現するには、与党から少なくとも8人の離反者が出る必要がある。それは不可能ではないが、容易ではない。

 今回の与党大敗の原因については韓国メディアでもいろいろ議論されているが、ここでは「美魔女」の存在を挙げておきたい。大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏である。