- 韓国人女性の間で、日本のホストクラブ人気が広がりつつある。
- 日本でホストをしていたという人気YouTuber「タナカさん」の影響もあり、コンカフェに行くような軽いノリで関心が高まっている。
- 「頂き女子りりちゃん」事件が韓国でも報じられるなか、ホストに貢ぐために韓国でも買収や詐欺などの犯罪に手を染める女性が現れないか心配だ。
(平井 敏晴:韓国・漢陽女子大学助教授)
日本のホストクラブが韓国人女性の間でにわかに人気だ。
先日、ソウル市内東部のちょっとした繁華街にあるバーにたまたま立ち寄ったときのこと。その日、アルバイトで入っている女子大生が簡単な日本語ができるからと、バーテンダーが気を利かせてその女性に私の接客をするように促してくれた。話し始めて程なくすると、その女性は、あっけらかんと日本語でこう切り出した。
「この前の冬休みに、名古屋でホストクラブに行ってきたんです」
私は一瞬、ぽかんとした。私がいくら日本人とはいえ、そうしたことを初対面の相手に話すだろうか。性的なサービスがないのが基本とはいえ、ホストクラブはナイトライフのなかではディープな部類に入るだろう。
しかもここは、そういう話を秘め事とする韓国だ。まだ早い時間帯だったので客はそう多くはなかったが、日本語がわかる人がいてもおかしくない。だが、彼女はそんなのお構いなしに、はきはきと話していた。
その軽いノリに、私はただただ戸惑った。
彼女はこの春に大学2年生になったばかり。20歳にもなっていない。
「日本も飲酒年齢は厳しいみたいで、ずっとコーラを飲んでました」
ホスト通いで使ったお金は、10万円を若干超えたそうだ。そのお金は、別のバーでアルバイトして貯めたという。時給はバーだとコンビニやカフェの2倍ほどで効率が良い。
本当はもっとそのバーで働くつもりだったが、自宅暮らしなのに夜2時まで働いていたため、事実を知った親が激怒。アルバイトを渋々辞めたが、時間ができたついでに名古屋で遊んできたのだという。