左から、東洋大・石田洸介、東海大・兵藤ジュダ、中大・柴田大地、駒大・桑田駿介 写真提供/ナイキジャパン(以下同)

(スポーツライター:酒井 政人)

今年の「EKIDEN PACK」は4モデルで構成

 ナイキが駅伝シーズンに向けた「EKIDEN PACK」コレクションを発表した。10年以上続いているシリーズで、新作は日々のトレーニングからレース本番までをサポートする4足のシューズとアパレルで構成されている。

左から『アルファフライ 3』(¥39,655)、『ヴェイパーフライ 3』(¥37,730)、『ズーム フライ 6』(¥19,800)、『ライバル フライ 4』(¥11,550)

 気になるシューズのラインナップはレース用が2モデル。『アルファフライ 3』と『ヴェイパーフライ 3』は駅伝が誕生して間もない頃のストーリーからインスピレーションした斬新なデザインが注目を浴びそうだ。

 夜道を走るランナーの足元を照らしていた松明の炎をイメージしたファイヤーパターンのグラフィックをあしらい、ミッドソールとインソールにも炎をイメージしたグラデーションを採用。このデザインに“見覚え”がある方はかなりのNIKEツウだ。2002年に発売された『エア ストリーク スペクトラム プラス』でも取り入れられたファイヤーパターンが基になっているからだ。

『アルファフライ 3』のシュータン部分には「戦」の文字が刻まれており、日本由来の物語が色濃く反映されている。両モデルのヒール部分は左に「駅」、右に「伝」の文字が刻まれていて、左右で「駅伝」となる。これらの文字を見るだけで、駅伝ランナーは“戦う気持ち”がメラメラと燃え上がってくるだろう。

 トレーニング用は2モデル。こちらはデザインだけでなく、シューズ自体が大きくアップデートされた。

 まずはトレーニングからレース本番まで幅広く使えるハイブリッドシューズとして登場した『ズーム フライ 6』だ。ミッドソールが新設計されて、前作と比べて10%以上も軽量化して、反発性が向上した。カーボンプレートはレースに近いライド感を出すために『ヴェイパーフライ 3』と同じ形状になっている。ただし、初めてカーボンシューズを履くランナーでも対応できるように、幅広い層に適した硬さに調整されている。またアッパーも改良され、通気性と耐久性を両立させた。「より軽く、よい速く」に進化したことで、「スーパートレーニングシューズ」に仕上がった。

 もう1足は、『ライバル フライ 4』で、部活生向けのトレーニングシューズが大きく進化した。前足部にエアを搭載し、ミッドソールは耐久性がありながら、柔軟性と反発性が向上したフォームを採用。中足部にはナイロン素材のシャンクを施して、推進力を高めた。ラスト(足型)は日本人特有の幅広設計になっている。「駅伝」の文字をあしらった中足部のフィットバンドで安定感も向上した。  

 アパレルはウィンドランナージャケットとロングスリーブTシャツを展開。両袖には、シューズ同様、ファイヤーパターンが採用されている。

 なおコレクションヴィジュアルにはナイキのユニフォームを着用する駒大、中大、東海大、東洋大、明大の選手たちが登場している。