【仮説1・上】「ちきゅう」は狭かった?
ひとつは勇者の時間感覚を、我々の地球よりも優先する考え方である。
ドラクエ3の世界は「ちきゅう」を名乗ってはいるが、我々の生きている地球と異なるところがある。
それは「ちきゅう」の形状だ。東西はまるっと繋がっているが、北極方面を北上すると、南極方面に出てしまうのだ。このためドラクエ3の「ちきゅう」は球形ではなく、ドーナツ形と見られている。
あくまで「地球」とは別世界であるのだから、無理に我々の知っている物理法則に当てはめる必要はない。勇者たちは、我々よりとても小さな世界を生きている。
勇者たちの時代は中世というより古代であるから、ある程度、街道が舗装されていて、宿泊する町や集落の見つけやすい中世人より移動距離は短縮するものと考えて、わかりやすく10歩は1キロメートルの空間と試算しよう。
ドラクエ3のフィールドマップは256×256マスだから、世界一周の外周距離は2560キロメートルしかないことになる。地球の外周距離は約4万キロメートルなので、その1/15.625だ。
【仮説1・下】半年の冒険で大魔王討伐!
北海道の新千歳空港から沖縄県の那覇空港までの直線距離がちょうどそれぐらいなので、ドラクエ3の「ちきゅう」は日本そのものの大きさに近い。アリアハンの大陸は、広くみても首都圏ほどの面積もないだろう。
勇者たちが王様から使命を受けて、闇の世界の大魔王を倒すまで、宿屋に宿泊する回数は、個人差が大きいとしてもおよそクリアレベルの2倍と試算する。さらに移動による日数もそれぐらいとする。おそらくレベル45ぐらいで、大魔王と決戦するだろう。
この仮説でいくと、冒険時間は「45(クリアレベル)×4(1レベルごとに4日を要したと仮定)」として180日間ぐらいとなる。勇者は16歳の誕生日を迎えて半年ほどで、その冒険を終えていることになる。
ゲーム中、キャラクターたちは見た目が変わらないので、妥当に思える。