1 何があっても最後まで観戦する
2 サポーターの席に座る
3 (選手は)地味なシューズ
4 (スタジアムの)広告が控え目
5 ネオナチのサポーターは禁止
6 残念なマスコット(のチームは)禁止
7 (エスカレーター、障がい者用トイレなどの設備)環境や持続可能性(サステナビリティ)の重視
8 選手が円陣を組まないこと
聴覚や味覚、触覚などに敏感すぎる知覚過敏の症状がある自閉症。ジェイソンは独自のルールで推しを見極めようとする。
父親が観たい贔屓のチームやチケット争奪戦の強豪同士のマッチング、あるいは効率的に回るなどの思惑はジェイソンには通用しない。毎回、自ら作ったくじを引いて、公平に行く場所を決める。なんとも気が遠くなる船出だ。
自分で決めたルールで成長するジェイソン
やっとのことでスタジアムに着いても、今度はボディーチェックが待ち構えている。自分が決めた人以外、つまり他人から体を触れられることを極端に嫌うジェイソン。それでも関門を突破しなければ、試合を見ることができない。
競技場に入れば、入ったで、大きな音がジェイソンは苦手。人々の歓声や怒号、鳴り物、酔っ払いに絡まれることもある。
本来なら、そこでパニックを起こしそうなジェイソンだが、自分で決めた第一のルール「何があっても最後まで観戦する」を最優先することで、一つずつ、困難を乗り越えていく。
いつも自分の盾となってくれていた母親とだったら、甘えていたかもしれない。父親という慣れない相棒との旅で、着実に成長するジェイソン。