創価大は“2区吉田響”に注目
レース全体を占う意味でも出雲で4位に入った創価大と前回過去最高5位に食い込んだ城西大の“レース運び”にも注目したい。
創価大は留学生を欠きながら出雲駅伝で過去最上位。全日本は5区にソロモン・ムトゥク(1年)を入れてきた。出雲を急遽欠場したスティーブン・ムチーニ(2年)の状態が戻っていれば、この区間で交替か。
そして補員登録している吉田響(4年)を2区に投入するだろう。吉田は出雲2区で区間2位に32秒差をつけるダントツの区間賞。9人抜きでトップに立った。今回も爆発力のある走りを披露するはずだ。
そうなると序盤は青学大と創価大がトップを争う展開になるだろう。創価大は3区石丸惇那(3年)、4区山口翔輝(1年)とつないで5区の留学生に託すかたちだ。5区ムチーニにトップで渡すことができれば、日本インカレ5000m王者で一気に大差を奪うことが可能。これが実現できれば最後まで“3強”と争うことができる。
城西大は3区ヴィクター・キムタイ(3年)、4区斎藤将也(3年)と前回の区間賞コンビを同じ区間に配置した。2区終了時で大差をつけられなければ、中盤でトップ争いに加わることができるだろう。
前回4位の中大は箱根駅伝予選会を経てのレースになるが、同予選会を欠場した4人を主要区間に登録。1区溜池一太(3年)、3区本間颯(2年)、4区浦田優斗(4年)、7区吉居駿恭(3年)と並べてきた。2区に注目ルーキー岡田開成、8区に前回4位と好走している阿部陽樹(4年)を配置しており、予選会のダメージを感じさせない継走が期待できそうだ。
前回7位の大東大は入濵輝大(3年)が前回と同じ4区で、西川千青(4年)と大濱逞真(1年)が補員登録。同8位の東京国際大は留学生のアモス・ベット(2年)が補員登録されており、ポイント区間に投入される見込みだ。
出雲駅伝6位の早大は1区間瀬田純平(3年)、2区山口智規(3年)が前回と同じで、4区伊藤大志(4年)、5区石塚陽士(4年)、8区工藤慎作(2年)というオーダーを組んできた。出雲駅伝で4年生を起用しなかった東洋大は1区小林亮太、3区梅崎蓮、6区石田洸介と最上級生3人を選手登録している。
レース当日、三重県伊勢市の天候は晴れで、気温も22度まで上がる予報になっている。終盤のロング区間で順位が大きく変動する可能性が高い。箱根駅伝予選会のように荒れた展開になるかもしれない。