米グーグルの持ち株会社である米アルファベットの2024年7~9月期決算は、売上高が前年同期比15%増の882億6800万ドル(約13兆5400億円)、純利益が34%増の263億100万ドル(約4兆300億円)と、いずれも四半期の過去最高を更新した。
5四半期連続の2桁増収で、6四半期連続の増収増益を達成した。インターネット広告の2桁増収が続いたほか、クラウド事業の売上高と営業利益が過去最高を更新した。
1株利益は2.12ドル(前年同期は1.55ドル)で、売上高とともに市場予想を上回った。2024年10月29日の米株式市場の時間外取引で、アルファベット株は同日終値よりも一時、約5%上昇した。
主力インターネット広告10%増収
主力のインターネット広告事業の売上高は、前年同期比10%増の658億5400万ドル(約10兆1000億円)となり、6四半期連続の増収だった。ただし増収率は前四半期の11%を、24年1~3月期の13%を下回った。
インターネット広告売上高の内訳は、検索連動型広告が493億8500万ドル(約7兆5700億円)で、12%増加した。動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」は、12%増の89億2100万ドル(約1兆3700億円)で、6四半期連続の増収。YouTubeの増収率は前四半期の13%を、24年1~3月期の21%を下回っている。
グーグル広告ネットワークの売上高は、1.6%減の75億4800万ドル(約1兆1600億円)。これらを含めたグーグル・サービス全体の売上高は12.5%増の765億1000万ドル(約11兆7300億円)だった。
米調査会社のイーマーケターによると、米アマゾン・ドット・コムの23年における米国検索広告シェアは21.1%だった。これに対しグーグルは、52.1%。しかしアマゾンのシェアは今後右肩上がりで推移、グーグルは右肩下がりで推移し、グーグルのシェアは25年に10年超ぶりに50%を下回ると予測している。